4 私のルーヴル  12 シャルダンの静物画

 

シャルダンは「赤エイ」(1728年)−観たのだが、写真を忘れた−と「食卓」(1728年)、の2点によって、1日の審査で(アカデミー会員)準会員と正会員に認められるという異例の特典を与えられた。(中略)

ジャンルの序列も、この時代には未だ根強く残っていた(それは19世紀中庸まで続く)。歴史画が最も優れたジャンルであり、肖像画、静物画などは劣ったジャンルであるという考え方である。(中略)芸術家達の意識の中でこそ、その序列は一層強かったといえるかもしれない。シャルダンはその卓越した静物画によって異例のアカデミー入会を勝ち取り、その優れた表現と円満な人柄によって仲間の画家達の評価と尊敬をえていたが、彼自身は、自分が「静物画家」であって、「歴史画家」出ないことに生涯引け目を感じていた。−「フランス絵画史」高階秀爾著 講談社学術文庫−から

 

 

 

 

 

 

気分はパリジャントップ     大法官セギエの騎馬隊像